2004年03月21日

「ふたりはプリキュア」第8話

もう涙で何も見えません・・・。珠玉の輝きを放つ一編でした。演出、作画、脚本、声優の皆さんの熱演、すべてにおいて素晴らしいとしか言いようがありません。プリキュアの一つの極致とも言える世界を現出させて下さったスタッフの皆さまに感謝します。

今回に関してはさる事情から、通常ではあり得べからざる、すなわち「ぶっちゃけありえない」状態で視聴させて頂きました。そのためか、いろいろと(良い意味で)電波を受信しまい、もう脳内がキュアキュアになってます。以下の感想の中に出てくる内容についても、電波の影響を受けてたりする部分が少なからずあると思われますので、その点にご留意の上、お読み下さい。

見ればすぐに分かるとおり、全編通じて光と影の対比が大変効果的に使われています。その点を中心に、逐次検討していきたいと思います。

OP前。最初のカット、太陽の横にバレーボールが逆光になって並びますね。これが既に、「光と影」の暗示になっていると思われます。その後、ほのかと藤Pが影になっているのに対して、それを眺めるなぎさに光が当たっているのは、なぎさが二人の存在を気にしつつも遠く感じている胸中を象徴しているのでしょう。志穂莉奈のおしゃべりを上の空で聞いているのも、その気持ちを補強していますね。

教室、洗面所。ほのかに対比してなぎさが徹底的に影(逆光)に描かれているのも、彼女の晴れない心を表しているようです。

ほのかの家。夕方の柔らかい光が差し込む縁側での、ほのかとさなえの会話。大変に美しい光景です。

翌朝。眠そうななぎさ。ほのかと藤Pのことをいろいろ考えて寝付けなかったのでしょう。そこにいきなり現れた二人を見た時のなぎさの驚きよう、想像に難くないですね。

ほのかがなぎさに藤Pを紹介。なぎさの背景が肉屋(ほのかの頭に隠れて字が見えませんが)、藤Pの背景が魚屋という対比も面白いです。

土手のけんか別れ。細かいカット割りが素晴らしいのですが、特に冒頭と最後の横からのロング。青い空、緑の草、たたずむ二人が印象的です。

後半、冒頭の教室。今度は沈んだ気持ちを象徴するように、ほのかが影になっていますね。ステンドグラスの影になるほのかも同様でしょう。

放課後の学校。前半のほのかの家と同じく、夕方の淡い光が幻想的な雰囲気を醸し出しています。莉奈、そして志穂の、なぎさへの配慮が泣ける。一方でそれがほのかへのプレッシャーに・・・。そして靴箱の前。前半の洗面所とは対照的に、ほのかが影、なぎさが光になってます。

なぎさの部屋。壁のポスター、目立ちすぎ(笑)。

翌日。「ゆっきしっろさ~ん」の繰り返しがいいですね。ゴミ捨て~神社、やっぱりここでも夕暮れですよ。よほど夕方が好きなんでしょう(笑)。

ゲキドラーゴ登場。ほのかの身体能力が、変身前にしては「ありえな~い」ほどすごいんですが(笑)。白眉はなぎさにメップルを投げる時の大ジャンプ。しかし、「もたもたなんか、してませーん!!」の、まるでほのかとシンクロしたかのようなゆかなさんの迫真の演技が、その動きに説得力を持たせています。

戦闘シーン。言い争いながらも息の合った動きを見せるブラックとホワイトに燃えました。直接攻撃がちょっとでもあれば、とは思いますが、動きが素晴らしいので良いでしょう。

夜、ほのか、なぎさの家。ほのかとさなえ、なぎさと理恵の会話。さなえお婆ちゃまと理恵お母さん、二人を温かく見守る大人としての存在感十分です。亮太も面白いし。今回は、脇に至るまでキャラが生き生きしていますね。

手帳の入れ替わり。ベタと言えばベタですが、販促商品を有機的に物語にからめているのは本当にうまいと思います。なぎさの「私の靴下はちょっとくさい・・・なんちゃって」には笑いましたが、二人のそれぞれの日記、性格の違いを浮き彫りにしつつも相手を思う気持ちがよく表現されていました。「私たちがずっとこのままなんて、ありえない・・・」。「ありえない」をそう使うか! ここでジーンときてしまいました。

再び土手。前半最後と同じ構図に見えますが、草の色がより明るくなっていて、二人の心の動きを反映しているかのようです。

「これ、なぎさの・・・なぎさの手帳でしょ?」。この言葉を発した時のほのかの気持ち!! もっと近くなりたいという一心から、心の葛藤を乗り越えて名前でなぎさに呼びかけた勇気!!! もうここから涙ボロボロですよ。この段階ではほのか=影なのにも注意。なぎさがほのかの手をバシッとつかんで、「行こう、ほのか!」。ほのかが笑顔=光になって、二人は手をつないで駆けていく。空はあくまでも高く、青い。ここで冒頭のカットを思い出しましょう。空の中にあった一点の影は消え失せ、曇りなき太陽の明るい光が、二人の上に降り注ぐのであります。号泣。

以上、順番に見てきましたが、ほのかの家でさなえが紅茶を持ってきた時の俯瞰や、なぎさが亮太にコブラツイストをかける時のあおり、逃げ出すなぎさをほのかが追いかける時の斜めの構図等々々、レイアウトもこりにこってますね。

さらに、OP前の志穂莉奈のマシンガントーク、駅前での信号の「通りゃんせ」など、効果的な背景音の使用も、物語にリアリティーを与えていると思います。

全編にわたってめちゃくちゃ密度が高くて、何かもう、今回で最終回でも全然いいんですが(笑)。それほどまでに思わせる出来でした。今後、これを超える回が・・・いや、もちろん出てきてほしいんですけど(汗)。これはもう、西尾大介SD自ら演出するしかありませんよ。ぜひ。

で、今まで薄々感じていて、今回を見て確信したこと。このアニメは格闘も売りだけど、実はメインではない、ということです。某所(笑)に書いた文章を引用して、締めくくりたいと思います。

「戦うヒーローならぬヒロインものに名を借りた、二人の少女の友情と成長の物語。友達作りが苦手と言われる現代の子供たちにも、きっと得るものがあるだろう。光と影の対比で二人の心の動きを浮き彫りにする五十嵐卓哉の演出も見事だ。」

(追記)
一応補足しておくと、今回の感想、「光と影」関連の解釈については、妄想を含んでいる可能性も高いのですが私自身のオリジナルです。その他の部分、特に通常では気付きにくそうな部分については、電波というか天のお告げというかが混ざっていたりします。

Posted by fuku at 11:11 | precure | トラックバック (0)
コメント

新聞テレビ欄で、ドラマの紹介がピックアップされてる欄があるかと思いますが、今日の読売ではなぜかプリキュアが取り上げられてたんですよね。アニメがその欄に載ること自体めずらしいのに…。寝坊して見られなかったのは残念ですが。

Posted by: ぽぽな at 2004年03月21日 20:17

ぽぽなさま、はじめまして。

そうですね~、なぜか載ってましたね~(笑)。皆さんいろいろとご意見はおありでしょうが、掲載されるのにふさわしい回だったのではと思います。というか、今回を逃すと(ry
本当に素晴らしいお話でしたので、何としてでも視聴されることをお勧めします。

あと、2ちゃんねるのプリキュアスレで言及されていたのですが、前半の授業で朗読される「枕草子」と、後半のなぎさの日記、好き嫌いの列挙という点で呼応しているんですね。なるほど。

Posted by: fuku at 2004年03月21日 21:55

もう何度見返したことか・・・。ネット上の各所の感想も、皆さんの熱い思いが伝わってくるものばかりで、読むたびにウルウルしたり、うなずいたりしています。

「ダイヤモンド三菱」さん(3月21日付)
http://s03.2log.net/home/therapyear/archives/blog20040321.html
が、各所感想リンク集を作っていらっしゃるので、興味のある方はぜひ巡ってみて下さい。

これも2ちゃんプリキュアスレからですが、ほのかを挟んでなぎさと藤Pが対峙するシーン、肉屋・魚屋の対比のほかに、後ろを通る生徒も男子・女子と分かれてるんですね。細かいなあ。

Posted by: fuku at 2004年03月22日 01:42

第8話の視聴率は、5.7%・・・。う~む。ま、そんなもんです。

ちなみに、デカレン前回8.0→今回8.5、剣9.5→8.3、プリキュア7.7→5.7、ガッシュ9.8→9.1、アトム8.3→7.0で、午前8時以降軒並み下がってます。いかりやさんの影響もあるのかな・・・。それにしても、惜しい人をなくした・・・。

Posted by: fuku at 2004年03月23日 01:28

まあ視聴率は気にしないで見てます。
にしても惜しい方が亡くなりましたね…

あ、本題本題。
まさに今回からが『プリキュア』スタート!!と言うのでしょうか?「なぎさ」「ほのか」と呼び合う二人が以前の「美墨さん」「雪城さん」と呼び合う時よりどうなってくのか次回以降が楽しみになってきました。

それにしてもドモンもといイザークじゃなかった(爆)メップル、女子トイレで騒がんように(笑)
あとオムプのお好み焼きって2号店があるんでしょうかね、1号店とかのれんにあったし。

Posted by: び~まっくす・つぅ~ at 2004年03月23日 14:12

び~まっくす・つぅ~さま

どうも~。

>「なぎさ」「ほのか」と呼び合う二人が
そうですね。さっそく次回予告でも、ほのかが「なぎさ、メポってるメポってる」って言ってますし。これから「ほのか」「なぎさ」って呼び合うのか・・・。あああ~、楽しみです。それにしても「メポってる」には笑いました。予告も本編に負けず劣らず名作ですね。

>オムプのお好み焼きって2号店があるんでしょうかね
オムプにしろネルプ、クイーンにしろ、恐らくなぎさ、ほのかそれぞれにカードを持っているのだと思われますが、果たして彼らも複数存在することになるのか・・・。その辺は、いずれお話の中で何らかの形で説明がありそうです。

一応補足すると、ザ・サンデー13.7→15.8、サンデーモーニング12.2→12.1、報道2001が6.2→7.5。あんまりはっきりとした影響とは言えないかもしれませんね。

Posted by: fuku at 2004年03月24日 00:49

はじめまして。
視聴率はそれ以前の回の内容が影響するような気がします。
今回は恐らくいつにもましてプリキュアンの方々が布教活動を行っていることでしょうし(笑)、
それも手伝って次回はエライことになったりするんではないでしょうか?

Posted by: kan at 2004年03月24日 03:16

kanさま

はじめまして~。
>視聴率はそれ以前の回の内容が影響するような気がします。
いやいや、連続ドラマとか見ていると、どうもそういうふうになるとは限らないみたいで。それに、いくら大きいお友達が頑張ろうとも、大半の視聴者は小さいお友達とその親御さんなわけですから。もちろん、上がるに越したことはないのですが、あんまり一喜一憂せずに見守りたいものです。

Posted by: fuku at 2004年03月25日 01:14
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